マイナンバーの個人への通知が開始されてからまもなく2年。この2年の間、マイナンバーなしでどこまで生きていけるのか、を自ら実践してみた。結論は、「全く不便はなかった。」会社員だった時、会社から要求されても固辞すれば済んだし、確定申告の時も、オンラインで番号を入れることなく、申告し、税務署から確認の連絡すら来なかった。年金を支給されるような年になるまで、全然入らないのかもしれないとすら思った。結論が出たので、ここから方針を180度変更、「じゃあ、あれば便利なのか?」をこれからは追求することにした。で、第一弾、マイナンバーカード取得。
1. 申請
マイナンバーの通知書にその申請書が添付されていたらしいが、通知の書留を拒絶したので、申請書がない。仕方がないので、新宿区役所にいって、どうすれば申請できるんですか?と聞いたら、「え、ないんですか?(通知を拒絶しといてマイナンバーカードが欲しいというのは確かに矛盾する)」と不思議な顔をされたが、ちょっと皺の寄った申請書をくれた。これに書き込んで、写真を貼って郵送すればいいとのこと。申請は無料。マイナンバーでオンライン申請を進めるらしいが、マイナンバーカードはオンラインでは申請できないらしい。
2.写真
いつも焼き増しをお願いしている伊勢丹に、オンラインで申し込んだら、伊勢丹から電話がかかってきて、「お客様の写真は、正面を向いておりませんので(いわゆるポーズ写真のため)、マイナンバーの申請には使えませんが、大丈夫ですか?」と言われる。さすが、伊勢丹、マイナンバー用で申し込んだら、ちゃんと気がついて注意をしてくれた。アプリのSNOWで撮った写真を適当に印刷するわけにもいかないので、駅にある証明写真機を利用。ものすごい犯人顔に写るかと思ったら、今時の証明写真機は、名前が『Ki-Re-i」というのもあり、昔よりずっとクオリティ高かった。この写真を貼った申込書を郵送。
3.連絡とピックアップ
申し込んでから約3週間後、マイナンバーカードができたので、ハガキの宣誓書みたいなのを記入した上で、ピックアップの予約をして、来所してくださいというハガキが新宿区役所から届く。ネットで予約時間をみると、30分刻みで平日の9時から4時まで。えっとサラリーマンこの時間帯行けませんけど、と思うが、サラリーマンではないので、大丈夫そうな時間を選ぶ。時間を選ばなければ5日後くらいには予約できる状態だった。申し込んでから一ヶ月くらいかかることになる。
ピックアップに行くと、ちょっと待ったあと画面の前に座らされ、パスワードを入れる作業をする。待っている間暇だったので、職員の方に、どれくらいの方が申し込まれているんですか?と聞いたところ、「新宿では1割位でしょうか?」との答え。1割もいないかも、と思う。私が申し込んだのは電子認証用なので、それが必要なければ、多分10分もかからないでカードがもらえると思う。カードの表には、住所・名前と生年月日と写真、裏には個人番号と名前と生年月日が書いてある。つまり、裏を誰かがコピーしたら、その番号が誰に紐づいているか、一目瞭然。番号のところが隠れる袋には入れてくれるのだが、番号を見るためには袋から出すので同じこと。マイナンバーカードは身分証明に使えるといっても、外で身分証明書を見せると「コピーさせてください」と言われることが多く、そうっと両面コピーされる可能性は十分あるので、やはりとても恐ろしくて証明書としては持ち歩けない代物である。
4.どこで使用できるか
身分証明書として使えること以外に何に使えるのかを調べる。コンビニで住民票が取れるとあるが、印鑑カードがあれば、あちこちの区役所・出張所で取れるので、特にいらないし。政府広報オンラインをみると、「マイナポータル」というサイトがあって(マイナンバーもそうだし、マイナポータルって英語に訳すのに説明が必要で、とても困るのですが)、そこでマイナンバーカードで色々とオンライン申請ができるとある。これは、2017年7月にできたサイトらしい。そのポータルに行くと、認証用のソフトインストールとICカードリーダーの準備は必要(2,000-4,000円位で手に入る)とある。それは良いとして、その後何ができるかであるが、現状(2017年9月)児童手当と保育園申し込みだけであった。地域にもよるかもしれないが、このサイトでは、子供のいない私ができる手続きはゼロ。ということで、今のところとったカードの利用価値は、果てしなくゼロであることが判明した。今後のサービス追加がどれくらいあるのか、期待してます。