今お仕事をさせていただいているクライアントの半数位は他の士業や友人からの紹介であるが、単発又は継続的に業務提供をしているクライアントには、私のサービスをウェブで見て連絡してくださる方も多い。今回は、私の事務所のウェブサイトがどうやってサービスを探している方たちに到達したのかを書いてみようと思う。
今のWord Press 形式のホームページに変更したのが2017年の8月。リニュアル前のウェブサイトも後輩に作ってもらったのだが、小さな変更でもいちいち後輩の手を煩わせるのが申し訳なく、又、ブログはその頃までニフティで書いていて、ホームページからリンクで飛ぶようにしてもらっていたが、Word Pressの中で書いた方がSEO対策として生きる=ブログを書くことでも、URL内での更新がされていると認識される、という彼女の推薦で変更したものである。後輩には「ブログは書き続ければいずれ必ず効果が出てきます」と言われ、毎日ブログを更新している税理士さんのウェブサイトのリンクを教えてくれた。前回のニフティでは、更新はしたいけどそんなにネタもなかったので、途中で挫けてプライベートな話が増えてしまった。又、California Bar Examの情報がそのころはあまり出回ってなく、なぜかそのことを書くとPVは上がるが、単にBarの申請方法や勉強の仕方などの情報が欲しい人からの問い合わせが増えて、メリットレスという経験もあった。今回は、読んでくれた方に役に立ち、かつ仕事に関係ある情報しか書かないと心に決めて書き始めた。情報が間違っているとまずいので、結構そのために勉強したりもし、自分のためにもなったと思っている。ただ、初期の頃はウェブからの問い合わせは皆無に近かった。
別のブログでも書いたのだが、自分自身がエンタメ分野でのプロモーター経験、10年弱広告代理店の営業・メディアで勤務していたこともあって、サービスは人に知ってもらわないと意味がないので、宣伝広告にはある程度お金をかけるべきだと思っている。マスメディアからインターネットに宣伝の軸足を変えたとしても、ブログのような無料の宣伝だけでなく、ネットでの広告をして、自分のサービスを他の行政書士と差別化することは必要だと考えていた。そこで、A. リスティング広告(検索された文字と、こちらがお金を払ったキーワードが合うと、ホームページが上位に表示される)と、B. ターゲットが見ているウェブページに広告をうつことにした。
A. 英文契約書作成などをキーワードにしてYahoo とGoogleに出稿。Googleは、色々と検索した人の行動がわかるGoogle Analysisがあるので、それを見ていると面白かったのだが、問い合わせゼロ。Yahooは使い方がわかりにくすぎてさすがYahooと思ったが、こちらも問い合わせはゼロ。両方とも半年で各々3万円くらい払ったところで契約解除した。もっとメジャーな言葉にすれば検索回数は上がるのかもしれないが、その分ライバルも一杯いるので、効果的とは限らないと考え、わざとマイナーなキーワードにしたのだが、他の行政書士もリスティングでの問い合わせはゼロだったと言っていたので、早々に退散。
B. 外国人が仕事を探す時にGaijinPotという英語求人サイトを使っていることを知り合いのアメリカ人から教えてもらったことを思い出し、GaijinPotを見てみたが、それほど広告はなく、これはチャンス又は効果がないから空いている?と思い、とりあえず広告出稿してみようと決めた。ウェブの問い合わせページを利用して「広告出したいんですけど」と書いたら反応あり、で、媒体まで出かけていき、小さいスペースをもらって、半年ほど広告を出した。ここからは、カナダと南アフリカから直接連絡が来て、カナダ人の日本法人設立と、南アフリカ人の日配(日本人の配偶者)の在留申請依頼をいただいた。が、この二つをやって気がついたのだが、海外から直接依頼がくるとなるとかなりの困難案件で、時差もあるため体力も消耗し、二つだけでは広告料金とプラスマイナスゼロの会計なので、半年ちょっとで掲載はやめた。
今から一年ちょっと前に、「ウェブで見たんですけど、会社設立手伝ってもらえますか?」との問い合わせを頂いた。来所時に聞いてみると、「外国人」「会社設立」ってキーワード入れると、私のウェブがほぼトップに出て来たという。確かに私自身が英語でも相談に乗れるため、前から外国人の会社設立には関わってきたし、会社設立のノウハウについては、「外国会社が日本法人を設立する場合」という独立のページを日本語と英語のウェブサイト両方に設けている=いつも問い合わせで支店と支社とどっちがいいかなどと同じことを何度も聞かれるのが面倒なので、ここ見てくださいと言えるように作ったのである。とはいえ、このキーワードでリスティングも広告も、ブログもそんなに書いてない頃であった。フーンそうですか、といって手伝っていると、又同じような問い合わせが来るようになった。最近は一段落しているが、ウェブページからの問い合わせか、海外からの電話が、少なくとも2日に一回は来るようになった。実際に仕事がふえ、問い合わせの内容も色々なので、それに対応しているうちに、ノウハウも蓄積されるので、それについてブログや、ページに情報を追加していくと、又、国内外からの問い合わせが増える、の毎日であった。会社設立を手伝うと、その次に在留申請、人材紹介の免許取得、登録支援機関の許可申請、など仕事が広がってその後もお付き合いが増えるので、お客さんとはWin Winの関係が築けるのがありがたい。
最近問い合わせされる国内外のお客さんは、会社設立だけでなく、エンタテインメントや、契約書作成依頼で来られることもあるので、必ずしも「外国人」「会社設立」だけがキーワードで問い合わせ頂いているわけではない(らしい)。ウェブをリニュアルして2年少し経った頃から突然問い合わせが増えたことを考えると、ブログ、複数の広告の効果が2年経って一気に上がったのか、それとも以前やっていた広告とは一切関係なく地道にブログを書き続けたからの効果なのかはわからない。でも、色々なことをやってみて、ダメなら撤退して次の手をうつという積極性はインターネットでも昔のマスメディア向けの広告でも同じなのかな、と思っている。