*昨年11月より実施されていたビジネス目的の外国人の日本入国に関わる手続きが2/24に更新されたので、更新後の手続きを追加しました。
水際対策に係る新たな措置2022年2/24更新分はこちら、外国人の入国制限についての見直しはこちらになります。入国予定の外国人を受け入れ予定の法人または個人がERFSというシステムにログインし、システムに当該外国人の情報を入れて申請ボタンを押すと、10分以内に受付済証が送られてきます。画面の申請情報の左にある鉛筆マークをクリックすると受付済証を確認の上、ダウンロードすることができます。この受付済証と所定の申請用紙を持って、自国の日本大使館または領事館に行ってビザ申請をすることになります。以前は、法人の監督省庁に申請をし、監督省庁が許可を出すというプロセスでしたが、今回はこのERFSへの申請に統一され、許可ではなく受付されればOKということなので、だいぶ簡単になりました。
なお、「受入責任者は、入国者健康確認センターに対してERFSのログインID申請および外国人新規入国オンライン申請を第三者に代行させることができます(ただし、行政書士(法人)でない者が有償で申請手続を代行することは、行政書士法に抵触するおそれがあるので、ご注意ください。)」という但し書きが申請の説明書きにあるので、ご留意ください。
*以下は、2021年11月時点での手続き説明です。
コロナの感染者数の増大及び、新種が海外から入ってくる危険回避のため、観光やビジネス目的による外国人の日本入国は、今春からずっと制限されてきました。が、11月8日より、日本で受け入れの担当者が外国人の感染や行動について責任を持つことにより、事業・興行のための来日が認められることになりました。詳細は、水際対策強化に係る新たな措置(19)についてのページと、そのページからダウンロードできる書類をご覧ください。色々な箇所や申請書類などが日々アップデイトされている模様です。
この措置は多分、特定技能や技能実習などで入国する外国人労働者を受け入れることがメインで作られたものだからか、受入れ責任者という特定技能のプロセスに出てくる言葉が使われています。外国人を受入れる企業は受入れ責任者を任命し、任命された受入の責任者は、外国人の入国時から就労・帰国までの外国人の行動について一切の責任を持つ必要があります。
この措置はビジネス目的で短期滞在をする外国人にも適用されるため、通常なら自由に行動しているビジネスパーソンにとっては、入国後の監視体制、受入れ責任者からあれこれと指示されるのは違和感があると思います。また、申請先は、受け入れる企業の業種により管轄官庁が分かれていて、たとえビジネス目的の短期滞在で、通常ならVisa Waiverで来日できた方の申請であっても、特定技能の区分けによる管轄官庁を探さねばなりません。例えば、サービス業なら経済産業省にいくつか問い合わせ先がありますが、その他の専門サービス業である職業紹介業は、許可を厚生労働省が行っているため、厚労省の職業安定局が管轄になります。私自身の経験ではありますが、管轄官庁がわからないため、確認したくて電話をかけても繋がらず、繋がったと思えば担当ではないから他に電話をしてくれと、たらい回しの刑に処せられることは覚悟しなければなりません。また、申請書類は管轄官庁宛にメールで送ることになっているのですが、管轄官庁に申請する場合のメールアドレスが一覧表には載っていなかったため、電話をかけてメールアドレスを確認しなければなりませんでした(今は掲載されています)。コロナ下で、ずっと鎖国状態だった日本がやっと開国したのはありがたい限りですが、経団連の要請を受けて見切り発車したのではないかと思われ、一連の申請やプロセスについては、しばらくの間は混乱が予想されます。また、どの国が10日、6日待機の国なのか、どこにどう書いてあるかのリンクもページには載ってないので、解読するのが困難です。
また、申請時にスケジュールや来日時の便名などを記入しなければならないのですが、申請拒絶される可能性がゼロでないのなら、あらかじめフライトを予約し、会食やミーティングのアポを細部まで決めて申請するのは困難であると言わざるを得ません。
私自身は別のブログで紹介した通り7月にハワイを往復しており、手続き自体は経験していますが、受入れ担当者として今回このプロセスを初めて経験する人にとっては、複雑怪奇な文章、書類や手続きを解読するのは、かなりの負担ではないかと思います。
申請が認められた後、その許可番号をもって、ビジネスビザの手続きをすることになります。今までビザが必要なかった国から入国される方も、システム上はビジネスビザがない限り入国することはできないようです(特別な事由がある場合を除く)。ビジネスビザの手続きは居住国の日本大使館または領事館になるのですが、大使館は許可番号やその書類がないと許可が降りません。一方興行の場合は、在留許可の審査に時間がかかるので、先に許可申請を行っておく方が無難ですし、許可番号がないと在留申請が降りないということはないようです。よって、短期滞在の場合は水際対策申請→ビザ申請、長期滞在の場合には在留許可申請→水際対策申請(+でビザが必要な国から来る場合はビザ申請)になります。
私はイギリスのリクルート会社のCEOに今年中に日本に入国してもらう必要があり、手続きをしました。彼はイギリス人ですし、10日ほどの日本滞在なので、通常なら短期滞在でビザなしで入れるのですが、今回は管轄の厚労省に入国の手続きをして1週間で入国許可が取れ、現在イギリスの日本大使館にビジネスビザを申請中です。多分来週にはビザ取得でき、コロナに関して深刻な状況にならない限りは入国が可能になると思います。受け入れ担当者は申請が通ってから入国までの間に、厚生労働省入国者健康確認センターが指定するWEBフォームに情報を入力、変更等があった場合は修正等を行うこととなっているのですが、何度か試したのですが、いまだにこのフォームに入れず(原因がMAC OSなのかは不明)苦労しています。
他の行政書士の方がFBにアップされていましたが、入国が間に合わないと思われる場合は管轄官庁からお断りの連絡が来るそうです。私が厚労省に聞いた時に「断ることを前提にした手続きではない」とのお話だったので、その言葉を信じてフライトやホテルはブックしたのですが、断られる可能性があるのなら、スケジュールその他で管轄官庁と事前に打ち合わせしておいた方がいいのかもしれません。その官庁では土日も受入れ担当者に説明の電話連絡をされているそうですし、私にも厚労省の担当者からメール連絡が来たのは夜中の00:40でした。急な手続き追加で官公庁の担当の方達も相当苦労しているのではないかと思います。
表記に関連する水際対策に関する申請・在留申請・ビザの手続きについてのお問い合わせは、下記の問い合わせフォームか、電話にてお願いいたします。