先日、エンタメ関連の方から助成金についてメールがあり、色々調べて10回もメールのやりとりをしたのだが、結局依頼がこなかった(書類のチェック依頼だったので、絡み方としてリスクがあり断ったという方が正確か)。せっかく調べたので、その結果をシェアさせていただきたいと思う。
主に音楽、演劇他のイベントを計画していたが中止にした、又はこれからのイベントを計画している団体向けに以下の助成金、補助金をお薦めする。(赤文字クリックしていただけると、リンクに飛びます。)
「クールジャパン」として国内から海外にコンテンツを紹介する事業者に助成金を出すものとして、「J-LOP」というものがあった。これは、海外で行われるイベントや展示会に参加するときに、その経費の一部を助成するものであった。今回のJ-LODは、正式名称「コンテンツグローバル需要創出促進事業費補助金=略称J-LOD(rive)」といって、コロナで中止を余儀なくされたイベントを、今後行う際に、その経費の1/2を補助するというもの。イベント自体は、配信でも良いが、日本語以外の字幕をつけることが必要。逆に日本で行ったイベントでも、外人が英語で喋っていれば、そのまま海外に配信できるので、日本語の字幕をつける必要はない。
補助の上限は1件5,000万円まで。9/2現在消化率32.1%とあるので、11月位に締切られる可能性があるので、申請はお早めに。
これから文化芸術活動を行うにあたって、コロナ対策に加えて、契約締結を含むガバナンスの強化をした上で、活動を促進することにお金を使った団体に対して、その経費の2/3から3/4を補助するもの。補助の上限は団体によって変わるが、20万円から1,500万円まで。
日本財団は、ボートレースの収益を船や海に関する事業、又は教育や福祉に関する事業に対して補助金を出している。金額上限なし、補助率80%以内。団体として様々な事業に助成をしている団体で、こちらの団体の関連イベントをお手伝いした時の印象ではあるが、政府関連の助成金に比べて、あまり内容に規制がない=あまり口を出さないので好きに事業をやることができる、のではないかと思われる。
以下は、直接イベント関連への助成ではないが、東京都、中小企業振興公社は様々な助成金、補助金を提供しているので、サイト自体をウオッチしておいた方がいいという備忘録として使用して欲しい。
エンタメ系の助成金は、その金額が大きいので要件に見合うなら是非申請すべきだと思うが、使用した経費の「あと申請」というものが多いので、万が一経費として認めてもらえなかった時の、リスクも高い。又、要件がかなり厳しいので、最初から要件に見合うようにイベントを作っていかないといけないものが多いので、客観的な見方ができる第三者の目を持つ専門家を申請当初から絡ませておいた方がいいと思う。
又、政府系の助成金では、他の助成金をもらっていないことが要件になっているものが多いので、どの助成金が一番ふさわしいのかをよく比較した上で申請、又はダブルで決まった場合には安い方を断るなどの準備が必要だと思う。
先日とあるイベントでライブハウスのオーナーがおっしゃっていたのだが、助成金の多くが、イベントをやることを前提としているが、もしそのイベントでコロナで罹患する人が出てきたらと思うと怖くてできない、むしろ、今の危機的状況で、エンタメ産業を救うために、何かしなくてももらえる給付金の方がありがたい、とおっしゃっていて、本当にそうだと思った。コロナは9月現在収まっているとは思えず、イベントを計画したとしても、そのイベント実施時にコロナがどうなっているかも見えない=中止にせざるを得ない可能性もある。これから寒くなる時期に、又大きな波がやってくる可能性もあり、特に政府関連の助成金については、「イベントをやらないことに対する給付」があってもいいのではないかと思う。
そのような助成金が出てきた場合には、このブログに追加してご紹介したい。